医療看護研究会誌 第12巻1号
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順天堂大学医療看護学部 医療看護研究 第12巻1号(2015)45テーマ:マウス好中球におけるラクトシルセラミドの脂質マイクロドメインの構造と機能発表者:○岩渕 和久*1、平林 義雄【目的】ラクトシルセラミド(LacCer)は、ヒトの貪食細胞に選択的に発現しており、細胞膜上で細胞内情報伝達分子であるLynと会合した脂質マイクロドメインを形成し、遊走・貪食・活性酸素産生に関与している。しかしながら、様々な研究分野において詳細に解析されているマウスの白血球におけるLacCerの役割については全く分かっていない。そこで、本研究ではマウス白血球におけるLacCerの構造と機能について解析した。【方法】骨髄由来、末梢血由来、グリコーゲン誘導腹腔浸出好中球をC57BL/6マウスから分離した。得られた好中球の細胞膜表面のLacCerの存在についてフローサイトメーターを用いて解析した。LacCerの分子種は、HPTLCにて解析後、質量分析計で解析した。さらに、抗LacCer抗体を用いてLacCerを介した細胞機能を解析した。【結果・考察】FACS解析から、マウス白血球の中では、好中球のみが抗LacCerモノクローナル抗体T5A7陽性となった。しかしながら、抗 LacCer 抗体のHuly-m13はCa2+存在下でのみ好中球に結合した。マウス好中球の細胞膜における LacCer 含有量はヒトに比べて極めて少ないが、その分子種はヒトと変わらなかった。T5A7は、ヒトの場合と同様に、マウス好中球に遊走反応を惹起し、好中球によるザイモサンの貪食を抑制した。以上の結果から、LacCerはマウス好中球においても、その発現量は少ないにもかかわらず、ヒト好中球同様に遊走や貪食に関係しており、T5A7が認識できる膜マイクロドメインの立体構造が機能発現において重要であると考えられた。テーマ:看護基礎教育課程が行う卒業前看護技術教育プログラムの成果と課題発表者:○永野 光子*1、小元まき子、青柳 優子、古屋 千晶【目的】卒業前看護技術教育プログラムの成果を解明した研究に焦点をあて、看護基礎教育課程が卒業前に行う看護技術教育プログラムによりどのような成果が得られているのかを明らかにする。【方法】医学中央雑誌Web版Ver.5を用い、1982年から2013年に発表された文献を対象とし、キーワードを「卒業前教育」「看護技術」「卒業前トレーニング」「卒業前演習」に設定し文献を検索した。分析には看護教育学における内容分析1)を用いた。具体的には、対象文献の研究結果を精読し、卒業前看護技術教育プログラムの成果を示す単語、句、文章を記録単位として抽出した。記録単位を意味内容の類似性に基づき分類・整理し、カテゴリを形成、内容を示すカテゴリ名を命名した。【結果・考察】卒業前看護技術教育プログラムに関する研究58件のうち、プログラムの成果を解明した研究は51件であった。分析の結果、卒業前看護技術教育プログラムの成果を表す29カテゴリが得られた。プログラムの成果とは、[手順や根拠など技術に対する理解の深化][習得度の低い知識・技術の解明] [就職後の実践に役だった][習得度の高い知識・技術の解明] [技術に対する自信の獲得]などである。これらの結果第11回 医療看護研究会発表要旨発表者の所属*1 医療看護学部*2 順天堂医院*3 浦安病院*4 練馬病院*5 順天堂東京江東高齢者医療センター*6 越谷病院学内活動報告順天堂大学医療看護学部 医療看護研究16P.45−59(2015)

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