医療看護研究会誌 第12巻1号
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第11回 医療看護研究会発表要旨56学中央雑誌Web版Ver.5で検索し分類・検討した。【結果】検索した文献中、外来における在宅療養支援の実際が豊富に記述されている文献を分析した。その結果在宅療養支援として「気軽な声かけやいつでも相談できることを伝え見守る姿勢や態度」「療養生活の見極めと時期を逃さない介入」によって、「本人や家族から自然と表出される思いへの傾聴と思いを引き出すような積極的傾聴」「症状や治療に関する医療的知識の提供」「治療や療養場所の選択に関わる意思決定支援」「社会資源や制度についての情報提供と多職種への橋渡し」「介護方法、医療機器の使用方法の指導」「院内・院外の関係職種との情報共有や役割分担」「専門的な看護ケアの提供」「衛生材料の提供」「外来受診時の同席」が行われていた。【考察】外来で行われる治療の充実や慢性疾患の増加に伴い、外来での在宅療養支援は多岐に渡る一方で、外来という場の特徴から関わりに時間や場所の制限が伴い、かつ一般的な外来業務と並行し提供されている。そのため、患者と家族のニーズに合った効果的な在宅療養支援を行うための体制づくりや、社会資源や制度、在宅医療に関わる専門的な知識や技術をもつ外来看護師の役割は、今後さらに重要になることが示唆された。テーマ:成長ホルモン補充療法・治療を受ける幼児を持つ母親の体験と治療導入時期に必要な看護発表者:〇込山 洋美*1、春名 英典、早田 典子、東山 峰子、田中 恭子【研究目的】成長ホルモン補充療法・治療(以下、治療とする)を行っている子どもを持つ母親の体験から、治療導入期に必要な看護を明らかにする。【方法】小児科外来に通院し、治療を受けている子どもの母親に対して半構成的面接法を用いたインタビューを実施し、治療の実施状況、治療導入時・後の思い、取り組みの様子、医療者に望むサポートなどを聴いた。承諾を得て録音したインタビューデータから作成した逐語録を熟読し、意味のある文節を抽出して類似性と相違性に着目して質的・記述的に分析を行った。【倫理的配慮】所属機関とデータ収集機関で倫理審査の承認を受けて実施した。【結果及び考察】対象者は、治療導入時期に3~6歳の子どもを持つ3名の母親であった。母親たちは、わが子に注射をすることは「すべてが不安」で「ちょっと絶望感」を抱いていた。泣いて暴れて嫌がるわが子に注射をすることで、針が曲がる、怪我をすることもあり、「いつまで続くんだろう」「ずっと続いたらどうしよう」という先の見えない感じがあった。しかし、「一番頑張っているのはわが子」ということに気付くと、やる気を引き出せるように関わっていた。子どもの体験する痛みを練習で経験したことは、母親が子どもの痛みを察するのに役立ち有用であった。母親の治療に対する思いが子どもへの関わりに影響していることが考えられるため、治療導入前後の母親の思いを十分に共有することが必要である。テーマ:GH負荷試験前にパンフレット説明を導入したことによる子どもの反応についての研究計画発表者:○上野 麻衣*4、玄 彩佳、塚越さや香Ⅰ.動機と背景:負荷試験は侵襲こそ少ないが2日間を要し、1日2時間程かけて検査が実施される。検査中は絶食、安静が必要で、副作用出現の可能性もあり、子どもにとって苦痛が生じる。また、対象が3歳からと低年齢であるため、検査の目的、方法について十分な理解を得ないまま検査を実施することで、検査が順調に進まないケースもある。そこで負荷試験を受ける子どもに対してパンフレットを用いた説明を実施することにした。先行研究では、GH負荷試験の説明やプレパレーションに関する効果や子どもの反応を明らかにした研究は見当たらなかった。Ⅱ.目的:GH負荷試験前にパンフレットを用いた説明を導入した子どもの反応を明らかにするⅢ.研究方法:1.研究デザイン:質的記述的研究2.研究参加者:研究の趣旨を理解し同意を得られた看護師3.データ収集期間:倫理員会の承認日~4.データ収集方法:パンフレットを用いて、幼児後期~学童前期の子どもに説明を実施してもらい、プレパレーションが検査にどのような影響を与えたか半構成面接によるインタビューを実施する5.データ分析方法:面接内容を逐語録に起こし、データの意味内容をもとにカテゴリー化し分析する。Ⅳ.倫理的配慮:1.本研究は病院倫理委員会の倫理審査を受けた上で研究活動を開始する。【参考文献】1)藤実彰一:専門医による新小児内分泌疾患の治療, …

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